大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)941 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人伊藤順蔵の上告理由第一点について。

記録によると、所論甲第三号証は本件係争家屋の分割登記申請書ではない。従つ

て、これから当然所論自白の真実に反することを推認することはできず、まして真

実に反することが裁判所に顕著であるとはいい難い。されば、原審が、同号証ある

にかかわらず、前記自白が真実に反することを認めるに足る証拠がないとして自白

の撤回を許さず、該自白に基き事実関係を確定しても、何ら所論の如き違法はない。

同第二点について。

所論は憲法違反をいうが、実質は単に被上告人の本訴請求は民法一条三項により

許されないものであるにかかわらずこれを容認した原判決は法令の解釈を誤つた違

法があるというに帰する。しかし原判決確定の事実のもとでは、被上告人の本訴請

求が権利乱用にあたるとは認め難い。所論は原判示にそわない事実に立脚して原判

決を攻撃するものであるから、採用のかぎりでない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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